隠れた被害 仮設設置見通し立たず 半壊家屋1000件超の大牟田市

西日本新聞 総合面 大坪 拓也

内水氾濫、判定に時間

 7月の豪雨で床上浸水などにより千件以上が半壊した福岡県大牟田市で、2カ月近くがたっても「応急仮設住宅」を設置する見通しが立っていない。同住宅は調査で「半壊」以上と判定されることが入居要件だが、濁流直撃による損壊など一目で分かる家屋被害がほぼ確認できず、市は被災直後の設置を見送った。避難者は市が無償提供する公営住宅などに身を寄せているが、入居期間は仮設の半分以下。床上浸水をもたらした「内水氾濫」は、家の外から被害状況が把握しづらく、結果として判定やその後の支援が遅れることになった。

 応急仮設住宅は、災害救助法が適用された市町村で設置でき、プレハブなどで造る「建設型」と民間賃貸住宅を借り上げる「みなし仮設」の2種類がある。入居期間は原則2年で、国と都道府県が費用を負担。家屋の全壊や流失が入居するための要件だが、政府は今回、半壊で住めなくなった場合なども対象に加えた。

 7月6日からの豪雨で、大牟田市街は排水路や支流の水がはけずにあふれる「内水氾濫」が起き、数日間にわたる大規模冠水が発生。千件超が床上浸水したが、市が目視で把握した際は水圧や漂流物で壊れた家屋はほぼ確認できなかった。市には賃貸物件が一定数あり、「みなし仮設」導入も選択肢としてあったが、市は「応急仮設制度の利用は困難」と判断した。

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