隠れた被害 仮設設置見通し立たず 半壊家屋1000件超の大牟田市 (3ページ目)

西日本新聞 総合面 大坪 拓也

18年の飯塚市でも選択肢なく再建

 2018年の西日本豪雨内水氾濫が起きた福岡県飯塚市でも、「半壊」と判定された家屋は最終的に190件に上ったが、仮設住宅は設置されなかった。当時も被災直後に全半壊家屋は確認されず、市は設置を検討しなかった。被災者は「仮設に住む」選択肢を得られないまま、生活再建を強いられることになった。近年多発する局地的な暴雨災害では内水氾濫のリスクが増しており、今後、同様の事態が各地で繰り返されることも想定される。

 このとき、福岡県内では計230件が半壊と判定された。同市内が大半を占めたが、市担当者は「当初は明らかな全半壊被害は見当たらず、設置は発想になかった」と振り返る。市はみなし仮設ではなく、公営住宅の原則半年間の無償提供で対応した。

 ただ、入居は自宅修理を見込める人を中心に26世帯にとどまった。修理代を公費助成する「応急修理制度」の利用も、要件を満たす144件のうち15件だけ。修理せずに家を失った人は少なくない。2年間、無償で住める仮設住宅があれば、入居した上で自宅再建を目指す人が一定数いた可能性は否定できない。

 国土交通省によると、17年までの10年間で、浸水した建物約32万棟のうち7割は内水氾濫が原因だった。

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