「余計許せん」船内で飲酒運転も道交法適用外 息子亡くし憤る遺族

西日本新聞 社会面 梅沢 平

 いつか、おやじのように-。憧れの父と同じ職を目指していた男性は、成人式のわずか1週間後に夢を絶たれた。福岡市の貨物船内で後進するトレーラーの誘導作業中、トレーラーとコンテナに挟まれ死亡した。運転手の40代の男=自動車運転処罰法違反罪で公判中=は飲酒していたが、事故現場が船内のため道交法違反(酒気帯び運転)罪には問われていない。「多くの遺族が飲酒運転撲滅と声高に言うけど、私たちはその前提にも立てない」。両親は憤りと無念さを抱え、道交法改正を求める。

 男性は両親から「クニ」と呼ばれていた港湾運送会社社員の木塚國義さん=福岡県宇美町、当時(20)。笑顔の遺影の周りには友人との写真が何枚も飾られ、父とおそろいのネックレスや20歳の誕生日に母が贈った腕時計など思い出の品が飾られていた。「クニは正義感が強くて家族思い。友達も多かった」。母美紀さん(46)は声を詰まらせる。

 「父の背中を見て育ったから同じ仕事をしたい」。父龍二さん(46)の後を追ってトレーラー運転手になるため、就職先を決めた國義さん。「おやじ、どげんしたらいい?」。仕事場や実家で龍二さんに助言を求め、大型免許の取得に向け勉強していた。

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