始まりは1848年…

西日本新聞 オピニオン面

 始まりは1848年。米ニューヨーク州で開いた会議で、後に「女性参政権の母」と呼ばれるエリザベス・キャディ・スタントンは「感情宣言」を読み上げた

▼まだ奴隷制があった当時。「女は男の庇護(ひご)の下で」が一般的だった。感情宣言は英国からの「独立宣言」に倣い、男女の同権を宣言。既婚女性の財産所有権や離婚後の親権などを求めた

▼中でも非難を浴びたのが参政権の要求。スタントンらは、女性が政治に参加して社会を変えなければ、女性を解放することはできない、と考えた

▼男性優位の壁は厚く、悲願の実現には女性たちの粘り強い努力と長い時を要した。女性参政権を認める憲法修正19条が発効したのは1920年8月26日のことだった

▼今日でちょうど100年。女性の政治参加は拡大したか。女性が要職に就くのを阻む「ガラスの天井」は今も米社会に。前回の大統領選で惜敗したヒラリー・クリントン氏は「私は最も高いガラスの天井を打ち破れなかったけど、いつか誰かが打ち破るでしょう」と語った

▼今回、民主党副大統領候補となったハリス氏。バイデン氏勝利なら、女性、黒人、アジア系として初の政権ナンバー2に。三つの天井を一気に打ち破る。いつか「最も高い天井」への挑戦もあり得よう。差別的な発言が目立つトランプ大統領との選挙戦を国民はどう評価するだろう。ヒラリー氏の言葉を思い出しつつ、注視したい。

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