20年後の宇久島学生描く 再生エネ施設集約 観光、農業との共存提案

西日本新聞 長崎・佐世保版 宮崎 省三

 長崎大環境科学部の学生らが、長崎県佐世保市宇久島の将来像について考えた「20年後の宇久島」の研究成果をまとめた。島で計画される大規模太陽光発電所(メガソーラー)と風力発電所について、「自然環境と景観を破壊する恐れがある」として見直しを求めるとともに、発電施設の集約による観光や農業との共存を提案した。

 メガソーラー事業について、西海国立公園に指定された場所にもソーラーパネルが設置されることや、パネルが将来は廃棄物となる恐れを指摘。風力も含めて発電施設を島西部に集約し、売電による収益を基幹産業の観光や農業に充てることで共存可能とした。

 収益を地元に還元するため、観光や農業、法律の専門家と住民によるNPO法人の設立を提案。売電による税収の一部を佐世保市から助成金としてNPOが受け取り、まちづくりに生かすモデルを提示。具体的にはインターネット環境を整備し、テレワーク拠点とする案を紹介した。

 観光面では、玄関口の港周辺に水産をテーマにした教育施設や、観光客と島民が交流する親水公園の整備を提案。平家の落人伝説が残る島の歴史に焦点を当てた観光ルートも描いた。

 研究はオンラインを使った国際協同教育として進められ、米国と中国の学生も参加。佐世保市宇久行政センターで17日、ビデオ会議アプリを使った発表会があり、宇久高生や島外に住む出身者から「港の整備案は先進的すぎる印象。住民と共存できるのか」、「オーシャンビューでのテレワークは魅力的」などの意見や質問が相次いだ。

 指導した五島聖子教授(環境計画学)は「島の現状とは異なる将来構想を描くヒントにしてもらいたい」と研究の意義を説明した。長崎大のホームページで発表の動画が見られる。 (宮崎省三)

長崎県の天気予報

PR

長崎 アクセスランキング

PR

注目のテーマ