「神社を楽しく」Uターン女性神職奮闘 マルシェや神楽… CF活用

西日本新聞 北九州版 石黒 雅史

 東京から福岡県苅田町にUターンして神職を継いだ辻加奈子さん(39)が、廃れつつある神社を再興し地域おこしにつなげようと奮闘している。神社の特色づくりやイベント開催などで「人が集まる場」の復活を目指すが、傷んだ社殿修復はクラウドファンディング(CF)で資金を募っている。

 町西部の白川地区で生まれ育った辻さんは、大学進学から就職、結婚と東京で暮らしてきた。実家は平安時代に創建されたとされる國崎八幡神社をはじめ13社で神職を務めるが、帰省の度に、過疎化で衰退する故郷と寂れる神社に心を痛めてきたという。

 昨年、国学院大の神職養成講習を受けて資格を取得。宮司の父(82)の高齢化や離婚を機に今年3月、長男とともに帰郷した。

 5月、國崎八幡神社の権祢宜(ごんねぎ)となり、神事があれば父に代わって出向く。境内に茂る雑草を刈り、クモの巣が張る社殿を掃除し、形を整えた。神職講習会で知り合った印鑑職人の協力で御朱印をつくり、予約授与に向け準備中。神社のホームページもつくった。

 地元産品を販売するマルシェ、13社を巡るツアー、神楽などアイデアがあふれる。「楽しい場を提供し、内外から人が集まるようになれば、地域を守ることになる」と辻さん。必勝祈願が多い八幡神社なので「挑戦する人、第一歩を踏み出す人を応援したい」とも。吉凶でなく応援メッセージのおみくじなどで特色を出そうと考えている。

 ただ、一部抜け落ちた拝殿の天井や、倒壊の恐れがある石灯籠などの補修は手に負えず、資金集めのCFを今月開始。当初目標は既に超えたため目標を400万円に倍増し、参道の整備や手水(ちょうず)場の整備なども手掛けたいという。募金は10月15日まで。 (石黒雅史)

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