「トランプ党」大会の様相 本人や一族連日登壇 共和党重鎮の姿なく

西日本新聞 総合面 田中 伸幸

 【ワシントン田中伸幸】トランプ米大統領は共和党大会2日目の25日も引き続き登場し、再選に向け1期目の実績を誇示した。大会には政権と距離を置くブッシュ(子)元大統領など党重鎮らの姿はなく、中心となるのはトランプ氏の一族や側近たち。「トランプ党」ともやゆされる党内の現状を浮き彫りにする。2024年の次期大統領選をにらむ有望株も登壇したが、早くも一部の熱烈な支持者からは、トランプ一族の出馬待望論が湧き起こる。

 大会2日目の演説を締めくくったのはメラニア夫人だった。25日夜、ホワイトハウスの庭から演説し「彼は典型的な口だけの政治家ではなく、行動を求め結果を出す」と強調し、再選支持を訴えた。

 米メディアによると、党大会の演説場所にホワイトハウスが使用されたのは異例。政府施設を選挙活動に使うのは法律違反との指摘があり、共和党内からも批判が上がる。それでもトランプ氏は大会最終日の27日にも、ホワイトハウスからの指名受諾演説を計画。「警備負担や費用の削減」を理由に挙げ、周囲の批判にもどこ吹く風だ。

 党内で圧倒的な支持を誇るトランプ氏に、正面から歯向かう動きは極めて少ない。同氏の政策や言動を批判して対立した連邦議会議員が、保守支持層から「腐った政治家」などと激しく非難され、再選断念を強いられた例は複数ある。

 25日にはポンペオ国務長官もビデオ出演し、トランプ氏の対中国強硬策などを外交成果として称賛。政治的中立が求められる現役の外交責任者は党大会への参加を避けるのが慣例だが、それを破ったのはトランプ氏への忠誠心をアピールすることで、自身の次期大統領選出馬につなげる思惑が透ける。

 トランプ氏が再選を果たした場合、2期で任期が終わる。「トランプ後」を狙う有力候補としてはポンペオ氏のほか、大会初日に演説したインド系米国人女性のヘイリー前国連大使の名前が浮上する。

 ただ、民主党候補のバイデン前副大統領のような政界のエスタブリッシュメント(既存の支配層)に失望し、政治経験のなかったトランプ氏に変革を期待する熱狂的な支持者からは「24年は子供に続いてほしい」(70代の共和党支持者)と、トランプ一族による政権運営を願う声が上がる。

 人気なのは長男のジュニア氏と、長女で大統領補佐官のイバンカ氏。ジュニア氏は大会初日に演説し、トランプ氏譲りの激しい口調でバイデン氏批判を展開。イバンカ氏も最終日に登壇予定だ。実業界だけでなく、政界でも「トランプブランド」の確立に向け、存在感をアピールするとみられる。

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