空を飛ぶより、水に潜って魚を捕ることを選んだ鳥ーといえばペンギン…

西日本新聞 オピニオン面

 空を飛ぶより、水に潜って魚を捕ることを選んだ鳥-といえばペンギン。大昔には似たような鳥が他にもいた。約1800万年前に絶滅したとみられる「ペンギンモドキ」だ

▼長崎県西海市で化石が見つかった。約3400万年前のもので、世界最古級という。ペンギンは南半球にしかいないが、太古のこの辺りをスイスイ泳ぎ、岸辺をヨタヨタ歩いている鳥の姿を思い描けば楽しい

▼モドキは「擬き」で、似て非なるものを指す。ペンギンモドキは化石の骨格などから、外見もペンギンに似ていたとされるが、実は種としては鵜(う)に近いらしい

▼主義主張や政策の違いより、力を合わせて政治を動かすことを選んだ-のは野党の立憲民主党と国民民主党。合流して新党を結成する。野党が多弱のままでは巨大与党に対抗できない、というのは自明の理である

▼歴代最長となった1強政権は、おごりや緩みが指摘され、忖度(そんたく)横行の弊害も目に余る。まっとうな民主主義には、与党の誤りを正し、多様な民意の受け皿となるしっかりした野党の存在が不可欠だ。ただ、立民、国民の両党が新党合意に至る過程は、内輪もめばかりだった旧民主党を思い起こさせる

▼ペンギンが絶滅を免れたのは、南極圏の厳しい環境に耐えられたからだ。新党には、旧民主党に対する国民の厳しい目に耐え得る「進化」が求められよう。数合わせの「旧民主党モドキ」では生き残れまい。

PR

春秋(オピニオン) アクセスランキング

PR

注目のテーマ