復活したスイーツ食べ放題 “ビュッフェ女子”の記者がレポート

西日本新聞 もっと九州面

個々盛り、手袋、距離確保…細心の感染対策

 新型コロナウイルスの影響で、営業の自粛や縮小を余儀なくされた福岡都市圏のホテルのカフェやレストランが、人気企画であるスイーツイベントを再開した。従来のビュッフェの魅力を残す一方で、「新しい生活様式」を意識しながら、より楽しんでもらう試みも。自称「ビュッフェ女子」の記者(50)も大学生の長女(20)とともに万全の感染対策を施して、ほぼ半年ぶりにスイーツイベントに繰り出した。

 会場は、福岡市博多区博多駅前3丁目のANAクラウンプラザホテル福岡の「クラウンカフェ」。8月1日から土日、祝日限定のスイーツ食べ放題イベント「SWEETS in PARIS~チョコレートパラダイス~」を開催している。

パリの凱旋門とシャンゼリゼ通りの雰囲気を演出。ケーキは一つずつ小皿にのせている

 テーマはフランス・パリ。メインボードにはエッフェル塔や凱旋(がいせん)門、シャンゼリゼ通りをイメージした装飾が施され、フランス人シェフが手掛けた特製スイーツと軽食の計40種類以上が並ぶ。光の都をほうふつとさせる演出に、「ちょっとした旅行気分が味わえるね」と長女が声を弾ませた。

 これまでのビュッフェと大きく異なるのは、ほとんどのメニューがあらかじめ一つずつ小皿に盛り付けた「個々盛り」で提供されている点だ。サラダやパスタなど軽食の一部はふた付きのガラス容器に入れられ、客はマスクとビニール手袋を着用して小皿や容器を取っていく。もちろん食べ放題。新しい生活様式に沿った提案の中に、従来のスイーツイベントの雰囲気を損なうことなく、いっそう楽しんでもらえるようにと試行錯誤するホテル側の思いも伝わってきた。

軽食もふたがついて感染防止策

 緊急事態宣言が出されたときは、1年のうちで最も人気の高い「イチゴデザートビュッフェ」を開催中だった。4月30日までの予定だったが、同5日の営業を最後に休止。毎年6月に始める恒例の夏のビュッフェも開催を見送った。再開を待ち望む声も多い中、ホテルグループ全体で衛生管理と安全対策の強化や混雑緩和に取り組み、新たなスタイルでの食べ放題イベントにこぎ着けた。

 特に徹底しているのは「3密」対策。集合場所はこれまでのロビーではなく、カフェに隣接する屋根付きの屋外テラス。待っている客同士の距離を保つためだ。検温や手指のアルコール消毒を済ませて入店。座席数は従来の半分以下の約50席に抑え、十分な間隔を確保している。

 1テーブルに着席できる人数も制限し、5人以上のグループの場合は複数のテーブルを利用。飲食物の提供スペースは一方通行だ。スタッフは厳重な健康観察のもと、全員マスクと手袋を着用している。

 さまざまな制約があり、「好きなものを、好きな時に、好きなだけ」というスイーツイベントならではの楽しみが失われるかと思ったが、杞憂(きゆう)に終わった。個々盛りになっているため、取り分けるときに形が崩れる心配はないし、「適量」の目安もわかり、いつもより多くのメニューを堪能できた。プロならではの美しい盛り付けも参考になった。

 気が緩み、コーヒーサーバーを素手で触ってしまう失態もあったが、スタッフに申告すると素早く消毒作業をしてくれた。安心・安全のため客の協力も不可欠だと感じた。

 マーケティング担当の石原美晴さんは「お客様と従業員の安心と安全を満足感につなげ、ホテルならではの至福の時間を提供したい」と話している。同イベントは11月29日(日)までの土、日、祝日午後3時~午後4時40分。大人3850円、小学生1980円。未就学児は無料。要予約。クラウンカフェ=092(472)7754。 (田中仁美)

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