「諫干」「自治体合併」の影響分析 諫早、雲仙市民の意識調査へ

西日本新聞 長崎・佐世保版 山本 敦文

 国営諫早湾干拓事業や自治体合併が地域に与えた影響を探り、将来の活性化につなげようと、佐賀大や立命館大などの研究者グループが諫早、雲仙両市の住民意識を広範囲に調査するプロジェクトに乗り出す。住民基本台帳から無作為に抽出した18歳以上の2100人にアンケートを発送。回答を多角的に分析し、住民に報告する。

 グループによると諫早湾地域の住民意識を探る大規模な学術調査は初めて。3日に県庁で記者会見した代表の加藤雅俊・立命館大准教授(政治学)は「地域活性化の阻害要因には、自治体合併によるアイデンティティーの喪失や住民の対立が挙げられる。平成の大合併を経験し、干拓事業を抱える地域の課題と展望を浮き彫りにしたい」と話す。

 「活力ある地域社会の形成」研究プロジェクトと名付け、5大学から環境学や社会学、行政学などの研究者6人が参加。

 今月中に諫早市1600人、雲仙市500人へアンケートを送り、地域のイメージや自然環境、自治体合併や干拓事業の影響など37項目についてただす。聞き取り調査や資料分析なども行い、今冬以降に両市で報告会を開くほか、研究者がそれぞれ論文を執筆する。

 諫早湾では干拓事業完成から13年たった今も潮受け堤防排水門の開門を巡り裁判が続く。佐賀大の樫沢秀木教授(環境法)は「地域活性化のため提言できるものが見いだせれば積極的に提言したい」と語った。 (山本敦文)

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