目線は次期?窮地の岸田氏 麻生氏が突き付けた条件に「できません」 (3ページ目)

西日本新聞 総合面 河合 仁志 下村 ゆかり

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 菅氏が電光石火で実力者の二階俊博幹事長と会談し、総裁選の流れを一気にたぐり寄せつつあった同月30日、岸田氏は助力を麻生氏にすがった。そして、条件を突き付けられた。自ら率いる岸田派(宏池会)の前会長で、政界に隠然と影響力を残す古賀誠元幹事長との絶縁だった。

 政界の要石である麻生、古賀の両氏は長年にわたり、地元・福岡の政財界を巻き込んでお互いをけん制し合ってきた間柄。「それはできません」と拒む岸田氏に、麻生氏は最後の助け舟を出した。「だったら、首相に『岸田を応援する』と言わせてこい」-。

 翌31日。官邸に出向いた岸田氏に、友人が掛けた言葉はむなしく響いた。「(総裁である)自分の立場から個別の名前を挙げるのは控えている」。麻生氏は、菅氏支持にかじを切った。雪崩が加速した。

 もはや菅氏の優位は揺るがない。それでも、岸田派は「派閥の人数(岸田氏を除き46人)と石破氏の得票をいずれも上回れば、来秋の『次の総裁選』に望みがつながる」(若手)とし、支持固めと他派閥の切り崩しに奔走する。菅氏支持を決めたとはいえ、後見役だった首相と麻生氏がひそかに、岸田氏に温情票を回す可能性もある。麻生氏の側近は「菅氏に何かあったら、次こそは岸田氏だ。そのカードを完全に捨てたわけじゃない」と話す。 (河合仁志、下村ゆかり)

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