竹田市の人気温泉「花水月」ピンチ 湯量が減少…燃料費高騰で

西日本新聞 大分・日田玖珠版 稲田 二郎

毎年2000万円以上の赤字

 観光客などに人気がある大分県竹田市の市営温泉「花水月」がピンチを迎えている。熊本地震後に温泉の湧出量が大幅に減少。夜間にためた温泉を沸かす対応を迫られ、高騰する燃料代などで毎年2千万円以上の赤字が続いている。市は利用客の少ない平日の営業縮減など経営改善策の検討を始めた。

 市によると、花水月は旧市庁舎跡を利用して2001年11月にオープン。2階にある大浴場には同市の国指定重要文化財の「白水ダム」や灌漑(かんがい)用水「音無井路円形分水」をモチーフとした湯口を備える。サウナもあり、19年度には10万5521人(市外4万3022人、市内6万2499人)が利用するなど安定的に人気を集めてきた。

 一方で、悩まされてきたのが湯量の減少だ。深度約700メートルから自噴する温泉はオープン当初は毎分約200リットル(40度)湧出していたが、05年度には毎分118リットルまで減少。16年4月の熊本地震後には毎分74リットルまで減り、19年度は毎分67・2リットルまで減っている。

 湧出量減少により大浴場の湯量がまかなえなくなり、市は夜間に温泉をタンクにため、それを沸かして対応。ただ、04年に18リットルで950円だった灯油単価が10年には1550円に高騰。毎年度1413万~2273万円の燃料費がかかり続けている。

 燃料費は19年度は2268万円に上り、施設全体の単年度赤字2391万円の大半を占める。市は「健康増進」「交流人口の増大」などの名目で、毎年2千万円以上の赤字を一般財源から充当し続けている。

 施設への税金投入については批判もあり、市は改善策を検討。営業時間の短縮や、利用者が多い土日祝日を全館フル稼働し、平日は1階家族風呂を一般利用させる案などが浮上している。管理する市商工観光課は「なんとか施設を存続させる方向で努力したい」としている。

(稲田二郎)

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