「天才だった」「夢語る姿に引かれた」長崎で神近義邦さん悼む声

 長崎オランダ村ハウステンボス(HTB)を創業した神近義邦さんが5日死去した。オランダの街並みを再現する新たな手法で、故郷の長崎県西海市や佐世保市に観光客を呼び込んだ神近さん。県内の親交のある人たちが人柄をしのんだ。

 HTB開業前、九十九島との観光ルート構想を語り合った佐世保観光コンベンション協会の飯田満治理事長は「日本を代表する観光地にするという壮大な夢を熱く語る姿に、引かれる人も多かった」と話した。

 HTB創業に携わった磯本豊志さん(62)=大村市=は「マーケティングから芸術まで各分野に関わる数字を全て覚え、会議では皆を論破した」と経営者としての神近さんを思い出す。会社更生法適用申請後に「残った社員に苦労を背負わせた」と漏らした姿が印象的で「初めて『人間神近』に触れた」と懐かしんだ。

 HTBグループ会社の取締役鶴田修一さん(61)も「発想力や実行力で一つの街を作った一方、厳しくも優しい人間的な魅力があった。二つの意味で天才だった」と語った。

 神近さんは、2カ月に1回の割合で勉強会「神近塾」を佐世保市で主宰。かつての同僚、県内外の経営者ら年齢も肩書も多様な約20人を前に、国内外の経済や政治、国際問題を分析し、独自の視点を交えて展望した。出席者の一人は「資金がなくてもあれだけの事業ができたのは、人脈と人を動かす力を持っていたから。金もうけのためではなく、将来を見据えて自然との共生を意識していた」と振り返った。

 2018年6月には神近塾のメンバーでオランダを訪問。参加した男性は「現地の政治、経済関係者の歓迎ぶりに驚いた。神近さんは30回以上、オランダを訪れたと聞いたが、深い人間関係を築いていることにほれぼれした」と語り、HTBの参考にした街並みについて、参加者たちに喜々として説明する姿が脳裏に刻まれていると話した。

(宮崎省三、平山成美、前田隆夫)

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