台風10号、熊本県内も厳戒態勢 天草空港初の閉鎖 ダム事前放流

 大型で非常に強い台風10号の接近で、6日の熊本県内は厳戒態勢となった。7月豪雨の被災地では球磨川の氾濫の恐れもあり広域避難を実施。県は災害警戒本部を設置して情報収集に努めた。公共交通機関は大きく乱れ、天草空港も開港以来初めて閉鎖。商店街はシャッターを下ろし、「経験したことがない」とされる暴風雨に備えた。

 午前10時すぎに暴風警報が出た天草市。天草空港は正午、全ての機能を停止し、閉鎖された。2000年3月の開港以来初の事態に、堀田誠空港管理事務所長は「最大限警戒したい」。熊本空港(益城町)も午後、国内線ターミナルビルなど2棟を閉鎖した。

 県は午前、7月豪雨で被災した人吉市と球磨村、八代市坂本町の住民を対象に、希望者を避難所にチャーターバスで移送した。人吉市からは33人が熊本市の県立劇場に「広域避難」。男性(90)は「何があるか分からないから来た。娘が熊本市内に住んでおり、避難できて少し安心している」と話した。

 県は午後1時、災害警戒本部を設置し、県営市房ダムなど県内12のダムで事前放流して大雨に備えたことを報告。蒲島郁夫知事は県民に向けて明るいうちの「予防的避難」を呼び掛け、災害が発生した場合は「初動を大事に、人命救助を最優先に迅速な対応をする」と述べた。

 熊本市中心部の立体駐車場は、車の水没を避けようとする市民の車で満車状態。普段の日曜日ならにぎわうはずの熊本市中心部も人通りはまばらだった。大型商業施設「サクラマチ クマモト」は一部テナントを除いて臨時休業し、鶴屋百貨店も通常より早じまい。いずれも7日は休業する。

 熊本地方気象台によると、県内は7日にかけて大雨が続き、1時間予想雨量は多い所で80ミリの猛烈な雨となり、正午までの24時間予想雨量は球磨地方で500ミリ、熊本、阿蘇、天草・芦北各地方で300ミリ。土砂災害や河川の氾濫に厳重な警戒が必要となる。 (綾部庸介、丸野崇興、松本紗菜子)

関連記事

熊本県の天気予報

PR

PR