「書店ファン増やすチャンス」 天神で再開のジュンク堂店長に聞く

西日本新聞 木村 貴之

 福岡市・天神のビル再開発に伴い、天神西通りに仮移転した「ジュンク堂書店福岡店」が、8月に営業再開した。物件探しが難航し、一時は再開発ビルの完成まで4年半の営業休止を覚悟したが、予想外の展開で営業継続を決定。九州最大書店が見せたドラマチックな仮移転劇の裏側を、細井ひと店長に聞いた。(聞き手・木村貴之)

 -天神での営業継続を巡り、曲折があった。

 細井 1年前から仮移転先を探したが大変だった。天神エリアの物件は条件的に厳しく、福岡都市圏に広げても見つからなかった。あきらめかけていたら新聞に「仮移転を断念」の記事が載り、流れが変わった。不動産関係者から複数の物件情報が寄せられ、その中にこちらの「天神西通りスクエア」(仮移転先)があった。実は以前も、こちらを当たったことがあったが、当時と条件が変わって…。急転直下だった。

 -以前の140万冊から55万冊へ。どう削った?

 細井 陳列のアイテム数は削りたくなかった。品切れ対策として複数冊あった商品を1冊ずつに統一。これまでの販売状況をみながら商品をセレクトした。

 ビジネス書や社会科学関連は頑張って棚を確保し、雑誌は多めに用意した。売り上げに沿って、泣く泣く削ったジャンルもある。ただ書店員が勉強しても、専門的な知識があるお客にはかなわない。コミュニケーションを通じてお客に教えてもらい、要望があれば修正することもある。お客と一緒に店をつくりたい。

 ―設備面で変わったところは。

 細井 (入居前からあった)立派なシャンデリアは、明るくてゴージャスな雰囲気でみんな気に入っている。実はお手洗いがない。本当にごめんなさいという感じ。バックヤードのトイレを使えないか考えたが、安全面から厳しい。

 -仮移転でどう顧客開拓をする。

 細井 西通りで若い人が多い点に着目し、初めてコスメ商品を扱う。20~30代女性も来店してほしい。出版・書店業界は厳しい情勢が続く中、新しい読者、ファンを増やすチャンス。通りを歩く人たちが気軽に訪れ、だんだん店にはまってくれるような、そんな店にしたい。

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ