台風10号、大分県で避難者9300人超 佐伯市蒲江で史上最大風速を観測

西日本新聞 大分・日田玖珠版 稲田 二郎 吉村 次郎 井中 恵仁 後藤 潔貴

 大型で強い台風10号は7日未明から九州の西海上を北上し、大分県内では暴風や激しい雨に見舞われた。県などによると、由布市など4市で4人が重軽傷、市町村が設置した避難所には最大5373世帯9356人が避難した。7月には記録的豪雨で大きな被害を受けたばかりで、再び被害が起きないかと被災住民らは不安な一日を過ごした。

 大分地方気象台によると、台風10号は県内から遠ざかり、7日昼前には風速25メートル以上の暴風域から抜けた。4日午後3時の降り始めからの雨量は佐伯市宇目、竹田市会々で200ミリを超えた。最大瞬間風速は佐伯市蒲江で40・4メートル、国東市武蔵で31・9メートルを観測し、観測史上最大となった。

 県によると、由布市挾間町で、7日午前1時20分ごろ、車庫の屋根を修理していた40代男性が転落し、頭部を骨折する重傷。竹田、佐伯、大分市では自宅の階段から転落するなどした女性3人が軽傷を負った。

 宇佐市城井では、ケーブルテレビの鉄柱が民家に倒れかかった。倒木や土砂流出などで、国道など30カ所以上で通行が規制された。

 県内では一時、11市町の約39万5千世帯84万5千人に避難勧告が出た。台風が過ぎ去るとともに順次解除された。7月の豪雨で被災した温泉の浴槽修理が終わり、近く営業を再開する予定という由布市湯布院町湯平の旅館女将(おかみ)は「何事もなく過ぎることをただ願っていた」と話した。

 九州電力大分支店によると、最大約1万8720戸で停電が発生。7日午後5時現在、約3300戸で続いている。

 県内ほぼ全ての公立・私立の小中高校は7日、台風接近に備えて臨時休校した。 (稲田二郎、吉村次郎、井中恵仁)

宇佐で突風被害気象台が現地調査

 宇佐市では突風が吹いたとみられる被害が発生。気象庁機動調査班の大分気象台職員3人が7日、現地を調査した。気象データも付き合わせて検証した結果、風速は秒速35メートルと推定できたが、竜巻といった現象の特定には至らなかった。

 同市などによると、6日午後1時半ごろ、同市浜高家の民家2軒で、屋根瓦数十枚が落下したり、高さ1・3メートル、長さ6メートルほどのブロック塀が倒れたりする被害があった。

 現地は海岸から数百メートルの田園地帯。当時、自宅2階から様子を見ていたという被害者の男性(63)は「雷が2回ほど鳴ったと思ったら突然ゴーという大きな音がして、真っ白な雨の塊が左から右に流れていった。びっくりするやら怖いやらで、すぐに避難した。風は強い所だけれど、こんなことは初めて」と話した。 (後藤潔貴)

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