山を貸し切り自由に、人目を気にせずに遊ぼう 宮崎・日南に宿泊施設

西日本新聞 もっと九州面 坂井 彰太

 山を丸ごと借り切って、人目を気にせず自由に遊べる「秘密基地」が宮崎県日南市にあるという。新型コロナウイルスによる自粛疲れで、もんもんとした日々を送る私は、8月10日(山の日)にオープンした宿泊施設「Rental Mountain YAMA」を目指した。

 施設は市中心部から北に約5キロにあり、木が生い茂る細い山道を車で走ると2階建ての木造コテージが見えてきた。

 「近くに民家がないので、多少騒いでも周囲に迷惑を掛けることはありません」。出迎えてくれた施設の運営会社代表、外山泰祐さん(34)が説明してくれた。辺りから聞こえてくるのはセミの鳴き声ばかり。施設の敷地は約1万2千平方メートルと広大で、コテージを含めて外山さんが所有者から借り受けた。

 コテージに入ると、爽やかな香りが漂っていた。地元特産の飫肥(おび)杉が使われているという。1階はリビングとキッチン。2階には寝室が2部屋ある。ウッドデッキにはバーベキュー(BBQ)設備付きのテーブルやハンモックが並ぶ。コテージの横には、バーカウンターやピザ窯まであった。

 「本当に何をしてもいいんですか」。外山さんに尋ねると「自由に使ってください。お客さんのアイデア次第で楽しみ方は無限にあると思います」。コテージ前の広場では花火やたき火ができる。サバイバルゲームやドローンの撮影会など山全体を使ったイベントも可能だそうだ。山には桜やイチョウなどが植えられ、季節の移ろいが感じられるだろう。

 食事は自前で用意しなければならないため、飲み物やBBQなどの食材は持ち込みとなる。でも、自然の中で仲間と一緒に焼き肉を楽しみ、バーカウンターでちょいと一杯なんて最高。「のんびり楽しめるな」。ぜひ泊まりに来ようと決めた。

 外山さんは東京都出身の元会社員。出張や趣味の旅行で1年の半分は海外生活だった。世界の観光地を訪ねるうちに「日本の観光には潜在力がある。それを紹介する仕事がしたい」と考えるようになったという。

 転機は2年前に日南市を訪れたときだった。好きだったラオスの山とフィリピンのセブ島の海に日南の風景が似ていると思い、この地で起業しようと決意した。

 昨年2月、同市に移住し、同4月から市の地域おこし協力隊員になった。ツアーガイドなどを通じて地元について学んだ後、今年3月に隊員を辞め、旅行と宿泊事業を手がける会社を立ち上げた。

 日南の豊かな自然を生かし、みんなが楽しめる場所に。そんな思いを抱いていた外山さんが目を付けたのが、この広い敷地だった。今後は、コケ類の宝庫としても知られ「森林セラピー基地」の認定を受けている猪八重(いのはえ)渓谷の散策などオプショナルツアーを提案する予定だ。「日南市全体を楽しむ起点としても施設を使ってほしい」と意気込んでいる。 (坂井彰太)

 Rental Mountain YAMA 宮崎県日南市北郷町大藤越ヶ迫乙2075-8。宮崎空港から車で50分。利用料は1~4人が一律8万円(税込み)で、1人増えるごとに8000円(税込み)追加。コテージに宿泊できるのは10人までだが、広場にテントを張り、泊まることもできる。イベントの開催も相談に応じる。申し込みは公式サイト=https://king-tourism-japan.localinfo.jp/

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