バイデン氏庶民派強調 激戦州で対面活動本格化

西日本新聞 国際面 田中 伸幸

 【ワシントン田中伸幸】米大統領選の共和、民主両党の正副大統領候補は祝日レーバーデー(労働者の日)の7日、激戦州に入るなどして支持を訴えた。伝統的にこの日を境に選挙戦が本格化するといわれ、各陣営とも精力的に活動。特に民主党のバイデン前副大統領は「市民から遠いエリート政治家」との批判を浴びているだけに、有権者と積極的に接する姿勢をアピールしようと懸命だ。

 バイデン氏は同日、激戦州の一つ、東部ペンシルベニア州を訪れ、支持基盤の労働組合関係者に雇用政策などを説明した。民主党の副大統領候補、ハリス上院議員は初の単独地方活動として激戦州の中西部ウィスコンシン州を訪問。警官から銃撃された黒人の家族や実業家らと面会した。

 バイデン氏が有権者との対面活動を控えていたのは新型コロナウイルス対策のため。本来はレーバーデー後に再開する予定だった。しかし、有権者向けの集会を数多く開く共和党トランプ大統領の陣営が「家にこもって行動が鈍い」と再三批判。民主党支持層からは「もっと有権者に直接語りかけるべきだ」との不満が漏れ、支持率もトランプ氏との差が縮小傾向にあることから、対面活動の再開を前倒ししたとみられる。

 国政の舞台で半世紀近く活動したバイデン氏はエリート批判の払拭(ふっしょく)も課題となる。中間層出身の「庶民派」と強調するため今後、有権者との対話や露出度アップを重視する方針だ。11日には2001年の米中枢同時テロの旅客機墜落現場があるペンシルベニア州を追悼に訪れる。

 対するトランプ氏は7日、当初予定のなかった記者会見をホワイトハウスで開催。コロナ禍からの景気回復に自信を示しつつ、バイデン氏が大統領に就任すれば「経済が破壊される」と攻撃した。同時に、米国を製造業大国にするため「中国への(経済)依存を終わらせる」と対中強硬姿勢を改めて示し、バイデン氏との差異化を図った。

 8、10日は激戦州で集会を計画。11日にはバイデン氏と同じく、ペンシルベニア州に入って同時テロ犠牲者を追悼する見通しで、動きを加速させている。

 ペンス副大統領は7日、ウィスコンシン州で演説し民主党批判を展開した。

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