自民党総裁選が告示された。沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題で…

西日本新聞 社会面 吉田 賢治

 自民党総裁選が告示された。沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題で、退陣する安倍政権内での対応の中心は菅義偉官房長官が担った。知事選や県民投票で名護市辺野古への移設反対の民意が示されても「唯一の解決策」と譲らず、沖縄側を失望させてきた。

 その菅長官と同時期に法政大に通ったのが前沖縄県知事の故翁長雄志(おながたけし)氏。5年前、移設を巡り翁長氏が「戦後の米軍の強制接収が普天間問題の原点」と主張した際、菅長官は「賛同できない。日本全国、悲惨な中で皆さんがご苦労され豊かで平和で自由な国を築き上げた」と反論した。

 27年続いた米軍統治下の沖縄から、パスポートを持ち大学入学した翁長氏。沖縄の苦難の歴史に思いをはせず、本土と同列に扱う菅長官。対立の根っこだと感じた。

 「肝苦(ちむぐ)りさ」。人の痛みを自分のものとして一緒に悲しむという意味の沖縄言葉がある。新政権には、その姿勢を期待したい。 (吉田賢治)

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