あの日、何を報じたか1945/9/11【認識せよ米人気質 親切な態度を失うな 総監府から注意】西日本新聞の紙面から

西日本新聞 福間 慎一

 〈連合軍の進駐は先月二十八日厚木の第一次をはじめとして各地に行われているが、その間、進駐軍と国民の間に多少の紛争や事故が惹起されている。これは一部、日本側にも責任があり、米人気質を知らぬため、隙を見せてつけ込まれたり、先方の反感を買ったりする場合が多い〉

 九州地方総監府は、進駐軍と住民のトラブルを避けるため、米国在住経験が長い人の話や各種資料から「米国人の気質」をまとめて、住民に認識を徹底してもらおうとした。

 記事では、その「気質」が列記されている。かなり大ざっぱなまとめ方だ。

 〈一、実際的で何事も事務的に処理する〉

 〈二、非常に率直簡明を尊ぶ〉

 〈三、敏速を旨とする映画やスピード競争が好きである〉

 〈四、自尊心、自負心が強い。アメリカ・ファーストという観念を持っている〉

 〈五、冒険的性質に富んでいる〉

 〈六、時刻とか約束を確実に守る〉

 〈七、短所として相当野卑な点があり、これが残虐性となり、黒人に対するリンチなどになって現れる〉

 続いて、住民が「取るべき態度」も列挙されている。

 〈一、戦争終結の大詔をあくまで奉戴実践すること〉

 〈二、決して卑屈にならず日本国民たる矜持を失わぬこと。例えば小倉の街頭で「ウエルカム」と英語で書いて米人兵を接待している如きは阿諛(あゆ、※おべっか)で、日本人としては避くるべきだ〉

 〈三、虚心坦懐(たんかい)な気持ちで米人に対し、先方の言うことは邪心なく一応聴いてやること〉

 〈四、親切な態度を失わぬこと〉

 〈五、事務を迅速に処理すること。特に官辺においても権限法規のみを遵守するばかりでなく敏速に問題を片付けていくこと〉(福間慎一)

   ◇    ◇

 〈〉の部分は当時の記事から引用。できるだけ原文のまま掲載。

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