特攻隊員の“悲劇”振り返る 大分県宇佐市民図書館で戦後75年企画展

西日本新聞 大分・日田玖珠版 後藤 潔貴

 大分県宇佐市にあった宇佐海軍航空隊(1939~1945)の歩みを、第14期海軍飛行専修予備学生の写真などを中心にして展示、紹介する終戦75年特別企画展「『雲の墓標』の群像-海軍飛行予備学生と宇佐空-」が、同市上田の市民図書館で開かれている。10月25日まで。無料。

 「雲の墓標」は、作家の阿川弘之氏(1920~2015)が予備学生「吉野次郎」の学徒出陣による海軍入隊から特攻で戦死するまでを日記風に描いた小説。実在した予備学生の日記が基になっており、作品中には実在の人物や出来事が登場する。

 企画展では、雲の墓標の日記に合わせて、予備学生の入隊から特攻で出撃するまでの写真など85点を時系列に展示。遺族から集めた笑顔の写真、写真裏に記した本音、約3200人の消息を調査した元予備学生のノートや写真アルバムもある。

 宇佐海軍航空隊は実戦訓練を行う航空隊として開隊。太平洋戦争末期には特攻の基地となり、多くの若者が飛び立っていった。企画した市教育委員会平和ミュージアム建設準備室は「どうしてこういう悲劇が起こってしまったのか、考えるきっかけにしてほしい」と話している。

 宇佐文化会館(同市法鏡寺)では5日、特別講演会があり、大和ミュージアム(広島県呉市)の戸高一成館長が「終戦から75年に思う」と題して講演。市民団体「豊の国宇佐市塾」によるガンカメラ映像の解説もあった。 (後藤潔貴)

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