「高校魅力化&島の仕事図鑑」大崎海星高校魅力化プロジェクト編著

西日本新聞 田中 良治

 瀬戸内海に浮かぶ広島県の大崎上島。2014年、島にある県立大崎海星高校が統廃合の検討対象になった。“島の高校”をなんとか存続させようと、学校と地域が一丸となって取り組んだ「魅力化プロジェクト」の軌跡をまとめた一冊。

 “存続条件”は60人台だった生徒数を80人以上にすること。プロジェクトは生徒の全国募集や教育寮の整備、公営塾開設など多岐にわたる。本書では学校と地域の協力を象徴する事例として、生徒たちが地域に飛び込み、制作にあたった「島の仕事図鑑」シリーズを軸に関係者の奮闘を描く。

 活動を通じ、生徒たちが古里への思いを深めていくだけではない。地元の高校に「関心を持っていなかった」地域住民が学校への認識をあらためるなど、大人も変化したからこそプロジェクトは成功したのだろう。30年前に離れたわが古里・屋久島に思いをはせた。文は松見敬彦。
(田中良治)

◆「高校魅力化&島の仕事図鑑」大崎海星高校魅力化プロジェクト編著(学事出版・1980円)

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