ギラ北九州、首位から始まる「挑戦」

西日本新聞 北九州版

 2日のJ2リーグ第16節でギラヴァンツ北九州は栃木SCに2-2で引き分け、クラブ連勝記録が9で止まった。2点のビハインドから追いついたことをプラスに受け止めることはできたが、5日の第17節ヴァンフォーレ甲府戦では第6節のジュビロ磐田戦以来の敗戦を喫した。

 しかも甲府戦は、今季最多失点に加えて第6節以来の無得点と、まさに「完敗」。それだけに9日の第18節・愛媛FC戦に臨む選手のメンタルが気になったが、杞憂(きゆう)に終わった。選手たちは見事なメンタル・リカバリーを見せて1-0の勝利を収めたのだ。

 愛媛戦の最大のテーマに小林伸二監督(60)は「攻撃して点を取ること」を掲げたという。北九州は連勝中の7試合を含めて9試合連続失点中で、甲府戦までの3試合で計7失点していた。しかも第14節の東京ヴェルディ戦からの4試合はいずれも先制を許した。守備の改善が必要だと考えてもおかしくないのだが、小林監督は、追求してきた攻撃的サッカーの貫徹こそが必要だと判断した。

 これまで通り守備で高い位置から圧力をかけ続けて愛媛の攻撃を分断した後は、ショートカウンターでゴールに迫り、時にボールをテンポよく動かしながら攻撃的な姿勢を貫き、勝ち点3を獲得した。

 この日、首位V・ファーレン長崎が甲府に敗れ、北九州が首位に立った。その知らせを聞いた選手たちが喜んだのは間違いないだろうが、浮かれた様子は見えなかった。愛媛戦での10試合ぶりの無失点を喜んだDF村松航太選手(23)も「まだリーグ戦は半分も終わっていないので、正直『やったぁ!』という感じではありません。まだまだこれからです」と気を引き締めた。

 確かに浮かれてはいられない。愛媛は北九州のプレスをかわした後、素早く最終ラインの背後を突くカウンターを狙ってきた。栃木や甲府も“上位・北九州”を相手に、特別な対策を練って試合に臨み、大いに苦しめられた。首位に立てば相手の警戒はさらに高まり、これまで以上に苦しい試合が続くはずだ。

 小林監督は「自分たちのスタイルは貫くが、相手の出方を見て変更することもできないと上位にはとどまれない」と、順応力、対応力の必要性を強調する。

 J3から昇格し、チャレンジャーとして戦ってきたが、これからは挑戦を受ける側になる。それでもなお挑戦者のメンタルをキープできるのか。ここからギラヴァンツ北九州の新たなチャレンジが始まる。

 (フリーライター・エディター 島田徹)

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