熊本市電に女性専用車両 痴漢、盗撮対策で試験導入

西日本新聞 熊本版 長田 健吾

 熊本市交通局は14日、市電に「女性専用車両」の試験導入を始めた。車内では通勤ラッシュ時に女性を狙った痴漢や盗撮などの被害が年間数件発生しており、導入を求める声が寄せられていた。市によると、正式採用されれば路面電車では全国初になるという。

 女性専用車両は朝のラッシュ時を中心に、関東や関西など都市圏のJRや私鉄などで普及。九州では西鉄天神大牟田線で導入されている。

 市電の試験運行は、平日午前7時ごろ~午前9時ごろの上下計8本。いずれも2両編成の低床車両で後方車両を女性専用にする。小学生以下の男児や障害者、介護者も乗車できる。車両の窓ガラスにステッカーを貼るなどして周知する。

 導入の背景には、車内混雑時の痴漢や盗撮被害が後を絶たないことにある。市によると、女性を狙った迷惑行為は2019年度に7件、18年度に9件、17年度に3件報告されたという。市は「泣き寝入りしている女性もいるはず。報告件数は氷山の一角」とみる。

 現状では新型コロナウイルスの影響などでこれまでよりも利用客が少ないこともあり、初日は混乱なく終えた。女性専用車両に乗車した高校2年の女子生徒(17)は「女性に優しい取り組みでいいと思う」と歓迎する。

 一方、2両のうちの1両を使う運用に会社員の男性(27)は「差別されているようにも感じる」。市は「あくまでも任意。男性への乗車拒否ではない」と説明するが、乗車ができる範囲を限定しており、今後の課題となりそうだ。

 試験運行期間は、12月28日までの約3カ月。期間中に実施する利用客へのアンケートを踏まえて本格導入するかを決める。

(長田健吾)

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