解散ある?ない?じわり準備 九州の立候補予定者やきもき

西日本新聞 社会面

 衆院解散はあるのか、ないのか-。自民党総裁に選ばれた菅義偉氏は16日の臨時国会で首相に指名される見通しだ。衆院議員任期が来年10月に迫る中、「ご祝儀相場」で支持率が高いうちに解散・総選挙に踏み切るのではないかとの臆測もあり、九州の立候補予定者は気をもむ。新型コロナウイルス禍で「選挙どころではない」との声もあるが、じわりと選挙準備を進める事務所も出てきた。

 「遠くないうちに選挙はあるはずだ」。14日午後、福岡市。総裁選のテレビ中継を見ながら、福岡2区の自民現職鬼木誠氏の事務所関係者は気を引き締めた。

 安倍晋三首相の辞任表明後、各種世論調査で自民党支持率は急伸し、次期首相候補として菅氏は最も支持を集めた。鬼木氏の秘書は「早い時期の選挙なら追い風になる」。5日にはポスター用の写真撮影を終え、早くも臨戦態勢だ。

 佐賀2区が地盤の自民現職古川康氏=比例九州=も「早ければ10月選挙」(事務所幹部)と見て、選挙事務所の準備に着手。古川氏は「菅さんは党員の審判は受けたが、国民の審判は受けていない。『私でいいのか』という解散・総選挙はあり得る」。両院議員総会後は足早に地元に戻った。

 大分1区に出馬予定の自民新人高橋舞子氏はほぼ毎日、街頭に立つ。事務所関係者は「有権者に名前を浸透させていく」としており、政策の詰めも急ぐ。

 公明党福岡県本部の浜崎達也幹事長は「コロナ禍で集会を開きづらいなど悩ましい部分も多いが、準備を本格化させたい」と話す。

 野党側も緊張感が高まっている。立憲民主、国民民主両党などが結成する新「立憲民主党」の現職城井崇氏=同=は14日朝、北九州市小倉北区の住宅街に立ち、通勤者らに手を振った。15日からは新党版のポスターに張り替えるという。

 長崎県内では解党した国民の地方議員の大半が合流新党への参加を見送り、野党共闘に不透明感が漂う。支援組織へのあいさつ回りを進める長崎3区に立候補予定の立民新人山田勝彦氏は「まずは新党がどういう形でスタートするかだ。その上で戦える態勢を整えていく」と強調した。

 早期解散に懐疑的な声も上がる。九州南部を襲った7月の豪雨被災地を地盤とする熊本4区の自民現職金子恭之氏の事務所幹部は「コロナ禍に災害のダブルパンチを受けた中で解散になれば、反発する被災者もいるだろう」と警戒。共産党福岡県委員会の内田裕委員長は「行き詰まった現政権について国会論戦で検証するのが先だ」とけん制した。

PR

政治 アクセスランキング

PR

注目のテーマ