「ダム建設含め治水対策を」 球磨川流域の12市町村長が要望書

西日本新聞 熊本版 古川 努

 熊本県の球磨川流域12市町村でつくる「川辺川ダム建設促進協議会」(会長・森本完一錦町長)は17日、復興の前提となる治水の方向性を早急に示し、ダム建設も含めた抜本的な対策を実行するよう求める要望書を蒲島郁夫知事に提出した。蒲島氏は「スピード感を持って方向性を定めたい」と応じ、流域住民から意見を聴く機会を設ける考えを明らかにした。

 要望書では「異常気象が頻発化し、想定を超えた洪水がこれからも起こり得る」として「将来に向かって安全・安心に生活できる治水対策が示されなければ、生活再建を描けず、まちづくりも進まない」と訴えた。

 その上で、国、県と流域市町村でつくる豪雨検証委員会に触れ、「ダムの有効性が認められた際には、目標時期を定め、川辺川ダム建設事業を含めた、あらゆる対策に直ちに取り組む必要がある」とした。

 要望書の提出後、蒲島氏は出席した市町村長と意見交換。竹崎一成芦北町長は「『ダムありき』『ダムなしありき』ではない、科学的で総合的な判断」を求めた。松岡隼人人吉市長は「中心市街地が広く浸水し、安全に対する不安が心の底にある」と住民の心情を代弁し、「あらゆる手法を除くことなく、広域的な治水を」と要望した。

 同協議会は8月、流域の全12市町村長連名で「ダム建設を含む抜本的な治水対策を講ずるべきだ」と決議。蒲島氏は決議と今回の要望について「流域市町村長の総意。大変重く受け止める」と述べる一方、「球磨川流域の方々の声をお聞きしたい」と民意の把握にも意欲を示した。

 森本氏は意見交換後の取材に「ダムによらない治水は『工期100年』『事業費1兆円』と非現実的だった」と強調。仮にダム建設の方向性が決まった場合の合意形成について「できる。まとめていかないといけないと思っている」と述べた。

(古川努)

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