熊本豪雨、5100人が今も避難か スマホ位置情報で九経調が推計

西日本新聞 一面 具志堅 聡

 九州経済調査協会(福岡市)は17日、九州を7月に襲った豪雨で甚大な被害が出た熊本県球磨村住民の44・5%に当たる約1700人と、同県人吉市の10・7%に当たる約3400人が8月末時点で避難生活を続けているとの推計を発表した。スマートフォンの位置情報データを豪雨前後で比較し、分析した。

 豪雨から2カ月が経過しても、自治体が把握している避難者数を大幅に上回る住民が親族宅などに身を寄せている可能性があり、生活再建に関わる情報の伝達などが課題となりそうだ。

 熊本県によると、今月16日現在で人吉市は447人、球磨村は276人が避難所で過ごす。仮設住宅やみなし仮設への入居も進む一方、半壊以上の家屋数は人吉市で約2300棟、球磨村では約400棟に上り、行政に頼らず避難生活を送る被災者も相当数いるとみられる。球磨村の広報担当者は「推計値は実感よりも多いが、届け出などをせず村外に出た避難者の把握は難しい」と明かす。

 位置情報の分析では、球磨村の避難者の約8割が村外、人吉市の約4割が市外にいるという。九経調の岡野秀之事業開発部長は「域外避難を機に人口が流出したままになる懸念もある」と指摘する。

 調査は、位置情報分析を手掛ける「コロプラおでかけ研究所」と共同で実施。浸水被害のあった福岡、佐賀、熊本、大分4県の24市町村で月間計3万2千人程度のデータを分析した。2自治体以外の避難者比率はほぼ平時の水準に戻っている。

(具志堅聡)

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