蚊も夏バテ…実は秋の方が刺されやすい 対策をプロに聞いた

 暑さも和らぎ、屋外でも過ごしやすい季節がやってきた。今年は特に「密」を避けてキャンプやバーベキューなどの野外活動を楽しむ人も多いのでは? そんなとき、気を付けたいのが虫刺され。かゆいだけでなく、対応を誤ると死に至ることも。害虫駆除のプロで日本防疫殺虫剤協会(東京)の足立雅也・技術委員に虫よけ対策を聞いた。

 虫刺されで最も身近な蚊。日本脳炎デング熱、ジカ熱などさまざまな感染症を媒介する危険もある。夏のイメージが強いが、実は春や秋の方が刺されやすい。蚊は気温25~30度で活動が最も活発になる。近年のような猛暑では蚊も夏バテして活動が鈍るのだ。

 山中の渓流や高原で気をつけたいのはブユやアブ。ブユは体長2~4ミリ、アブは2~3センチ。見た目はハエに似ているが、刺されると痛がゆく、腫れる。

 野外のダニ類も要注意。重い感染症を引き起こす可能性がある。マダニは致死率20%以上の「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」や日本紅斑熱を、ツツガムシはつつが虫病などを媒介し、重症化すれば死に至る。ダニは草むらややぶに生息し、犬や猫に付いて移動するため住宅街の公園や河川敷などにもいる。刺されたときは無理に取り除くと体の一部が残って感染症の原因になるため、皮膚科を受診しよう。

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 虫刺されは予防が肝心だ。まずは、長袖、長ズボンを着用し、肌の露出を減らそう。露出している部分には虫よけ剤を塗る。

 虫よけ剤の成分で最もメジャーなのがディート。濃度は5%から30%まで商品によりさまざまだが、濃度が高いほど効果は持続する。10%で2~3時間、30%で6~8時間だ。子どもの使用には年齢や塗る回数の制限がある。

 2015年に国内で初めて承認されたイカリジンも注目だ。使用制限がなく、赤ちゃんにも使える。繊維を傷めず、洋服の上から吹き付けることも可能だ。

 ディートやイカリジンは蚊を寄せ付けないのではなく、揮発した成分が近づいてきた蚊をまひさせて刺せなくする。塗りむらがあると刺されるので、しっかり塗り広げることが大切だ。スプレータイプ以外にジェルやシートタイプもある。

 天然由来成分を求めるならレモンユーカリ油配合がお薦めだ。ただ、米疾病対策センターは有効性を認めつつ、3歳未満は使わないよう勧告している。商品によって配合の割合が異なり、効果にばらつきがある。

 ハーブやアロマオイルを使った商品には服にはるシールや手首につけるリングがある。繊維に薬剤を加工した衣類も登場した。いずれも効果が弱かったり、部分的だったりするため他の商品と併用した方がいい。

 手首や足首に巻いたり服に提げたりする携帯型の電池式虫よけ器も効果的だ。除虫菊に含まれる成分をもとに合成されたピレスロイド系の薬剤をファンなどで拡散する仕組みで、手軽に使えるのが魅力だ。 (聞き手は新西ましほ)

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