米首席領事がB29乗員を慰霊 壱岐の墜落現場を訪問

西日本新聞 長崎・佐世保版 田中 辰也

 太平洋戦争末期に米爆撃機B29が墜落し、3人の搭乗員が死亡した長崎県壱岐市郷ノ浦町の現場を18日、在福岡米国領事館のジョン・テイラー首席領事が初めて訪ねた。現地では10年前に石碑が建てられており、日米の垣根を越えて犠牲者を慰霊した。

 郷ノ浦町史などによると、1944年8月20日、B29の編隊が壱岐上空で日本軍戦闘機の攻撃を受け、1機が同町の山林に墜落。3人が死亡し、8人が捕虜になった。死亡した3人は日本軍が墜落現場近くに埋葬した。戦後、進駐軍が遺骨を回収したとされる。

 戦後65年の際、史実を後世に伝えようと、地元有志が遺体の埋葬地とB29の主翼、尾翼が落ちた3カ所に石碑を建てた。首席領事は周辺を除草するなど今も地元住民によって石碑が守られていることを報道で知り、来島を決めたという。

 この日は地元住民や自衛隊員など日本人7人が同行し、首席領事ら3人を案内した。

 「米軍戦士の墓跡」と刻まれた埋葬地跡に建てられた石碑前では首席領事が献花し、「敵であった米軍兵士を大切にいつまでも忘れないようにしていることに感謝したい。戦争の歴史を忘れてはいけない。過去から学んで二度と戦争が起こらないように努力しなければならない」と話した。地元では来年、搭乗員の慰霊祭を開く方向で検討しており、首席領事は参加の意向を示した。

(田中辰也)

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