20代の旅で学んだことは…

西日本新聞 社会面 上野 洋光

 20代の旅で学んだことは多い。中国人の海外志向やインド人の時間感覚、イラン人の恋愛事情…。偶然出会って、語らった人々が誇る訪問国の自然や歴史の「お薦めポイント」には必ず足を運んだ。帰国後、自分の故郷については無知であることに気付いた。これも旅の効用だと思う。

 秋の夜、福岡県宗像市などの玄界灘では北斗七星が海面の水をくむように見えるという。子どもの保育園から贈られた絵本「ほくとのみずくみ」(梓書院)で知った。北に水平線がある北緯33~34度の地域でしかお目にかかれない天体ショーで、必見だ。

 担当する同県大野城市では国内最古の山城「大野城」や城砦「水城跡」などの遺跡巡りを開催中。人力のみで築いた建造物から、6~7世紀の東アジア情勢に振り回された古代人の悲哀も感じられる。

 今年の秋の行楽は国の観光支援策に踊らされずに、ゆったりと「安近短」で地域の宝を学びたい。 (上野洋光)

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