「おしゃれ心忘れないで」 洋裁指導56年  今も4カ所12講座 87歳女性

西日本新聞 北九州版 菊地 俊哉

 30歳から地域で洋裁を教える服飾研究家の丸小野忍さん=福岡県中間市扇ケ浦3丁目=は87歳の今も現役で、同市の「なかまハーモニーホール」など4カ所の12講座で計約90人に洋裁を指導している。この60年近くの間、大勢の生徒たちに出会い、洋裁は楽しく、生きがいになることを広めてきたという。

 大分市出身の丸小野さんは高校卒業後、大分市内の洋裁学校で学び、同校で研究しながら後輩の指導もした。結婚し23歳のとき現在の八幡東区に移った。子育てが一段落した1964年4月、30歳で洋裁学校や公民館の講座で教え始めた。

 75年に中間市に転居した後も、請われて同市の中央公民館や働く婦人の家などでも教えた。教え子の中には服飾関係の仕事をしている人もいるという。

 講座は、洋服を作るための型紙の製図を本格的に学ぶクラスから、着物をリフォームしたり、帯からバッグを仕立てたりするクラスなどさまざま。「おしゃれ心を忘れないで」と、丸小野さんは着こなしの指導もする。「いくら良いものを縫っても、着てみて、やぼったくなったら駄目」と話す。年に1、2回、東京のセミナーを訪れ、インプットも続けている。刺激になるという。

 20年以上指導を受ける森川美智子さん(68)=中間市小田ケ浦=は「先生の型紙から服を作ると、着やすく体にフィットする。娘の服もずっと作ってきた」と話す。

 猛暑だった今年、講座のときは生徒たちが送迎してくれた。「いい人たちが集まるから続けられる」と丸小野さん。

 ある日の講座。生徒の半分以上は65歳以上。丸小野さんは「ものづくりを楽しみ、おしゃれを忘れず元気で年を重ねましょう」と自らに語りかけるかのように生徒たちに呼び掛けた。 (菊地俊哉)

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