岡部平太の生涯を描いた舞台 故郷の糸島市で上演

西日本新聞 ふくおか都市圏版 下村 佳史

 「お互い励まし合いながら さあ、一緒に進もう!」-。明治-昭和に活躍した日本スポーツの先駆者、岡部平太(1891~1966)を主人公にした演劇「PEACE HILL 天狗(てんぐ)と呼ばれた男 岡部平太物語」が20日、出身地の福岡県糸島市の伊都文化会館で上演された。

 戦争で特攻隊員だった一人息子を失い、不戦の誓いを胸に、スポーツを通して平和を築いていった岡部の生きざまを、約200人の市民が見入り、常に信念を貫いた姿勢に共感を抱いていた。

 福岡市の劇団「ギンギラ太陽’S」と「劇団ショーマンシップ」の合同公演。舞台は1948(昭和23)年の福岡国体の開催に向け、岡部が連合国軍総司令部(GHQ)に接収されていた丘陵地を取り戻し、スポーツの聖地「平和台」を創設した場面から始まった。

 戦後の混乱期で苦しい時代が続きながらも、ひたすら前を向いて生きようとする決意みなぎる演技に、新型コロナ禍に耐える今と重ねて観劇した人も。岡部の指導を受け、ボストンマラソンで活躍した故西田勝雄さんのおいの古田豊治さん(60)は「何度も苦難に遭いながら、まっすぐに歩み続けた人生に勇気を与えられた」と話していた。

 ホールロビーには、福岡国体開催時、日本で戦後初めて公式に掲揚された日章旗も展示され、観劇を終えた人たちは手作りの旗を見つめ、岡部をしのんだ。

 公演は10月28日~31日、福岡市・天神の西鉄ホールでも行われる。問い合わせは、劇団ショーマンシップ=092(716)3175。 (下村佳史)

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