トゥクトゥク、九州を駆ける 3密回避「映え」効果も

西日本新聞 社会面 小林 稔子

 東南アジアの自動三輪車「トゥクトゥク」が、福岡市内を快走している。空港への送迎に使われているほか、レンタルでも家族連れの人気を集める。佐賀県の温泉地や沖縄県でも好評という。東南アジアの名物がいつの間に九州に-。

 福岡市・天神の国道202号(通称国体道路)沿いに、ピンクや黄色の色鮮やかなトゥクトゥクが並ぶ。販売会社「すばる」(宮崎市)の田上景子さん(39)は「車内で音楽をかけて走るのが現地流ですよ」と話す。

 トゥクトゥクの取り扱いは7月に始めたばかり。レンタルが主だったが購入希望者の声に押され、販売に軸足を移した。車体はタイから輸入し、4人乗りで158万円。普通AT免許で運転でき、3台が売れた。

 福岡空港への送迎に利用する会社もある。「ビッグパーキング」(福岡市博多区)は、駐車場利用客を空港へ送迎するためにトゥクトゥクを使う。新型コロナウイルスの影響で利用客が激減する中、「何か面白いことができれば」と7月から始めた。同社の三浦和馬さん(43)は「3密対策にもなり、客の評判も上々」と手応えを感じる。

 市内では、1時間4千円から貸し出すレンタル会社も。親子連れが「今までにない思い出を作りたい」と、志賀島や糸島市など福岡県内の海岸線へのドライブの足として予約するケースが多いという。

 福岡以上に“定着”しているのは沖縄だ。レンタル・販売会社「沖縄トゥクトゥク」(沖縄市)は2016年の設立以来、年々売り上げを伸ばし計約200台を販売。宣伝カーとして企業が数台まとめて購入するケースが多いという。18年には専門の整備工場も作った。エメラルドグリーンの海と一緒に撮影し「“映(ば)え”を狙う若者も多いですね」(担当者)。

 嬉野温泉観光協会(佐賀県嬉野市)は今夏、福岡のレンタル会社から借りたトゥクトゥクを旅館に貸し出した。客の送迎に利用し、好評だったという。

 乗り心地が気になり、試乗してみた。扉や窓、エアコンもない。走りだせば体全体で風を受け、心地よい。ガタガタと振動は予想以上だけど、少し高めの後部座席から眺める街並みは、いつもと違って見えた。 (小林稔子)

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