MTB大会実行委に総務大臣賞 過疎地域活性化で評価 佐賀市富士町

西日本新聞 佐賀版 金子 晋輔

 佐賀市富士町苣木(ちやのき)地区でマウンテンバイク(MTB)の競技大会「ちやのきエンデューロ」を開く実行委員会が「過疎地域自立活性化優良事例表彰」(総務省など主催)で最高賞にあたる総務大臣賞を受賞した。関係者は「地域貢献が認められてありがたい」と喜んでいる。

 表彰は過疎地域を創意工夫で活性化した成功事例を紹介し、地域の自立を広く促す目的で実施。同実行委は「高齢化、過疎化が著しい山間部にマウンテンバイクコースを作り、地域住民と協力して大会を開催して関係人口を創出した」などと評価された。

 ちやのきエンデューロは苣木地区の山林に専用コースを設けて2017年に始まったMTBの競技大会。大会を企画し、実行委副委員長を務めるMTB店経営の増永英一さん(47)は「ひっそりと楽しいことをやっていたのが評価されてありがたい」と語る。

 きっかけは12年、知人の紹介でMTB愛好家と苣木地区を訪れたことだった。MTBのコースは山を切り開いて作るため地域住民からは敬遠されがちだが、九州の愛好家たちは「遊び場」を求めていた。

 一方、苣木地区にも悩みの種があった。住民は30人ほどで高齢者ばかり。「区役(くやく)」と呼ばれる道路清掃や草刈りなどに若い人手を必要としていた。両者は協議を重ね、愛好家が区役に参加する条件で住民の理解を得た。

 過疎地域と誠実に向き合った増永さんたちの姿勢に感銘を受けた住民側の提案で17年には競技大会が実現した。全国から愛好家が集まるようになったことで、苣木の知名度は向上し、にぎわいにもつながった。増永さんは18年に福岡市から富士町に移住し、地域に溶け込む。

 受賞を受け、「苣木でしかできない楽しさを追求し、地域を盛り上げたい」と増永さん。今年の大会は新型コロナウイルスの影響で中止になったが、代わりにMTBの体験イベントを10月18日に開く予定だ。表彰式は11月27日に東京で行われる。 (金子晋輔)

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