JR九州赤字転落へ 21年3月期284億円 上場後初 コロナ感染拡大で苦戦

西日本新聞 一面 古川 剛光 布谷 真基

 JR九州は24日、これまで未定としていた2021年3月期の連結業績予想を発表し、純損益が284億円の赤字(前期は314億9500万円の黒字)に転落する見通しを示した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、鉄道や駅ビル、ホテルなどグループ全体で苦戦が続いており、通期では16年10月の株式上場以来、初の最終赤字となる。

 21年3月期の連結売上高は前期比32・6%減の2917億円、経常損益は314億円の赤字(前期は506億1300万円の黒字)を見込んだ。鉄道旅客運輸収入は776億円で、1987年の発足以来最低となる見通し。

 業績悪化を受け、JR九州は単体で140億円、グループ会社で30億円のコスト削減を計画。来年春のダイヤ改正で福岡都市圏を中心に在来線の減便を検討している。青柳俊彦社長は24日の記者会見で「コスト削減は聖域を設けず、断固たる意志で投資や固定費削減に取り組み、会社のスリム化を進める」と強調した。

 今回の業績予想は、今後の新型コロナの感染動向による大規模な社会活動の制限などは想定せず、7月に九州を襲った豪雨災害で甚大な被害を受けた肥薩線の復旧費用なども織り込んでいない。

 JR九州の通期の最終赤字は、株式上場を控えて経営安定基金を取り崩し、鉄道事業の固定資産を大幅に減損するなどの特殊要因で4330億8900万円の赤字を計上した16年3月期以来となる。 (古川剛光、布谷真基)

 

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