"若者流"に市営住宅を改装「空き室活用実験プロジェクト」長崎市

西日本新聞 長崎・佐世保版 西田 昌矢

市営住宅の空室活用探る

 空き部屋が目立つ長崎市の市営住宅の一室を大学生たちに改装してもらい、実際に住んでもらう「空き室活用実験プロジェクト」を同市と長崎総合科学大が共同で進めている。市は実験の成果を今後の市営住宅づくりに役立てつつ、将来的には学生らへの貸し出しも検討する。

 「念願だった1人暮らしを前に期待が膨らんでいる」。同大工学部建築コースの学生(22)はプロジェクトによって、同市宿町の市営住宅に10月から入居する。これまで同市長浦町の自宅から車で約1時間かけて通学していたが、大学に近いこの市営住宅ならわずか数分で通える。

 宿町の市営住宅は2DKの間取り。黄色くなった壁は新築マンションさながらに真っ白に塗り直し、手入れの手間がかかる畳は床板に張り替えた。同大の学生たちが若者の住みやすさを考え、自ら改装した。

 市営住宅はもともと、住まいに困っている人や複数人で入居すること制度上の条件となっており、学生の1人暮らしは対象外だ。ただ同市の市営住宅入居率は4月時点で79・8%にとどまり、空き部屋は1874戸に上る。

 プロジェクトの主眼は若者が好む市営住宅づくりに反映させることだが、住宅の建て替えまでには入居募集を停止後、通常10年ほどかかる。市はそれまで空き部屋となる一時期、住宅の「目的外利用」として学生などが住むことを視野に入れる。入居する住宅も募集停止中だ。

 一方、学生への貸し出しが可能かどうか、制度面の他にも課題は残る。安い家賃で貸し出せば民間業者の経営を圧迫しかねない。市住宅課は「民間と行政の役割分担などしっかりと検討していく」と話している。

 (西田昌矢)

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