韓国社会「女性の生きづらさ」 若者、コロナに追い込まれた末に… (2ページ目)

西日本新聞 国際面 池田 郷

流行収束後さらに増加も 中央自殺予防センター長・白宗祐さん

 韓国で自殺防止対策を推進している中央自殺予防センターの白宗祐(ペクジョンウ)センター長(精神科医)によると、大規模災害の直後や感染症の流行期は、社会的な結束感が高まるため自殺が減る傾向にあり「ハネムーン期」と呼ばれるという。にもかかわらず、韓国ではこの時期に女性の自殺が増え始めており、日本でも同様の傾向がみられる。

 日本では新型コロナウイルスの流行後、6月までは男女合わせた自殺者が前年同月を下回る状況が続いたが、7月から増加に転じ、8月は15・3%増の1849人。うち女性は6月から増え始め、8月は40・1%増の650人に急増した。

 白氏は「今後、コロナ感染が収束に向かえば、経済的に立ち直る人が増えるだろうが、取り残される社会的弱者が絶望を深める『幻滅期』を迎え、こうした人たちの自殺がさらに増える恐れもある」と警戒。日本では過去の災害の際、復興期の早い段階から自殺予防対策に乗り出した地域で成果があった例を挙げ「相談窓口の充実や社会的に孤立した人への訪問事業の拡充を急ぐなどの目配りが求められる」と訴える。

 同センターは今夏、日本の自殺対策機関と情報交換を始めた。シングルマザーの増加や核家族化、格差拡大など日韓共通の社会課題を踏まえ、有効な自殺予防対策を探る方針だ。

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