自動車教習、先生はAI 全国初、福岡の教習所などシステム開発

西日本新聞 社会面 山本 諒

指導員不足の補完に

 福岡県大野城市の南福岡自動車学校を運営するミナミホールディングス(HD)=同市=は28日、自動運転技術を活用した教習システムを報道陣に公開した。車の位置情報やドライバーの挙動を人工知能(AI)が分析し、運転技術を評価する仕組み。全国初の取り組みとして、10月から営業車を扱う企業向けの運転研修で試用を始める。

 システムはミナミHDと、自動運転技術を開発するベンチャー企業「ティアフォー」(東京)などが共同開発した。

 自動運転に欠かせない物体検知や位置推定などの技術を応用。光を照射して物体との距離を測る装置を搭載した教習車で、ドライバーが走行した教習所のコースの軌道をセンチ単位で把握。カーブやS字クランクでの車体の向きや速度、車線変更のタイミングなどから評価を算出する。

 車内カメラでドライバーの目線や顔の向きを検出。歩行者の確認など、指導員が評価するポイントも押さえる。教習直後に動画で振り返ることで、早期の技術習得につながるという。

 開発の背景にあるのが指導員の不足だ。少子化で教習所に通う生徒は減少傾向にあるものの、ペーパードライバーや高齢者向け運転講習の需要は増えており、教習所の業務効率化が急務になっていた。

 試用期間後は企業、高齢者向け講習で実用化し、将来的には新規免許取得時の講習での活用も見込む。ミナミHDの江上喜朗社長は「AIが補完することで、指導員は交通ルールを守る動機付けなど人間にしかできない部分に集中できる」と話した。

(山本諒)

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