「今度は自分たちが助ける番」豆腐のみそ漬けで熊本の被災地支援

西日本新聞 社会面 宮崎 省三 中村 太郎

佐世保の飲食店有志、収益を寄付

 7月に豪雨災害に見舞われた熊本県人吉球磨地方の飲食店や食品メーカーの支援に、長崎県佐世保市の飲食店有志が乗り出した。被災地に伝わる「豆腐のみそ漬け」を使った料理を開発。「豆腐の日」の10月2日から始める応援キャンペーンで参加店が新メニューを提供し、収益の一部を飲食店団体に寄付する。九州内奥(ないおう)の伝統食でアレンジされたサザエなど海の幸をはじめとする佐世保の味覚が、被災地を復興へと導く。

 支援の輪の中心、佐世保市のレストラン「洋懐石 紀の川」店主、内山太さん(44)を動かしたのは、会員制交流サイト(SNS)に投稿された被災地の様子だった。

 水浸しになった街、同業の飲食店の惨状…。撮影したのは、かつて東京のコンサルタントとして人吉のまちづくりに携わった前田幸輔さん(44)。この春に佐世保へ移住し、西海みずき信用組合の地域振興室長を務める。

 一方の内山さんは、新型コロナウイルスの影響を受けた店主と「佐世保飲食業有志の会」をつくり、ともに立ち向かおうと交流を深めていた。「コロナ禍で苦しいときは、テークアウト料理を買ってもらって助けられた。今度は自分たちが助ける番」と被災地支援を思い立ち、前田さんに相談。2人の思いが一致した。

 料理人の目が捉えたのは、熊本県五木村の五木屋本舗が製造する「山うにとうふ」。800年以上受け継がれる豆腐のみそ漬けを現代風に仕立てており、ウニを思わせる食感と風味が特徴。ペースト状で「調味料としても幅広く生かせる」と内山さんは考えた。

 28日には試食会があり、賛同したうち9店が参加。佐世保の魚介類を使った料理のほか、タコスドッグ、スイーツなど趣向を凝らした料理が並んだ。熊本から駆け付けた五木屋本舗の橋本貴也常務(29)は「地元ではそのまま食べるみそ漬けが、料理に生かせるなんて新しい発見」と頬張った。

 西海みずき信組は20店以上を目標にキャンペーンへの参加を募集。前田さんは「お客さんにも喜んでもらえる取り組み。息の長い支援につながれば」と期待する。同信組地域振興室=0956(23)2111。

(宮崎省三)

長崎県の天気予報

PR

長崎 アクセスランキング

PR

注目のテーマ