ご神体が点在…人気のパワースポット 佐賀の「巨石パーク」の魅力

 数々の巨石が点在する「巨石パーク」(佐賀市大和町梅野)が近年、パワースポットとして人気を集めている。取材に乗じてパワーを授かれば、高額宝くじに当選するような笑いが止まらなくなるほどの幸運に恵まれるかも-。下心を抱きつつ、巨石パークを拠点に活動する登山グループ「カエル会」の登山に同行した。

 暑さが和らいだ9月下旬、絶好の登山日和に恵まれた。案内してくれたのは、カエル会代表の宗俊朗(そうしゅんろう)さん(80)。2011年に巨石パークを訪れたことがきっかけで、巨石が持つ見えない魅力に取りつかれ、以来10年間登り続けている筋金入りだ。毎月2回は登山ガイドも務めており、この日は記者ら初心者を含め県内外から16人が参加した。

 登り始めて5分。早速、岩や木の根で足元が危うい。「パーク」という平和的な響きに反して、かなりハードな道のりだ。すれ違うのも一苦労する細道や起伏に富んだ山道を足元に注意しながら無心で歩いた。

 巨石パークは、下田山の標高約100~400メートル付近に広がる公園。福岡ペイペイドーム1・7個分に当たる約12ヘクタールの園内には、高さ10メートルを超える巨石が点在している。巨石は古くから信仰の対象で、巨石群は與止日女(よどひめ)神社(同市大和町川上)のご神体とされる。奈良時代に編さんされた国宝「肥前国風土記」にも巨石群の記録が残るという。

 園内17カ所にある代表的な巨石のうち、今回は14カ所を巡った。行く先々で宗さんが石のいわれなどを解説。二つの岩が重なり、隙間を通り抜けられる「造化大明神」については「二つの石は男と女の神様で、万物を作ったと言われている」。「天の岩門(いわと)」は「天照大神が隠れた天の岩戸伝説から名付けられたもの」などと、参加した小学生にも分かりやすく教えてくれた。

 「誕生石」や「雄神(おがみ)石」の上からは、眼下の川上峡や約20キロ先の有明海が一望でき、疲れも吹き飛んだ。「両手で石に触り、体をくっつけてパワーを感じよう」という宗さんの教えに従い、霊験あらたかな巨石に抱きつくように張り付いてパワーも補充。大いにリフレッシュした。

 休憩を取りながら山中を歩き回ること約4時間。次々に現れる巨石のスケールの大きさに圧倒され、日頃の悩みや願望が小さく思えた。宗さんは「登山するたび心がすっきりする」と巨石パークの魅力を語る。

 山中での昼食後に下山したが、登山前の下心はすっかり消え去り、心が洗われた気がした。これこそが御利益なのかもしれない。運動不足で笑いっぱなしの膝を抱えながら、そう思った。 (米村勇飛)

 巨石パーク 佐賀市が管理する公園。園内には登山コースのほか、芝生広場や釣り堀体験コーナー(1回100円)などもあり、小さい子ども連れでも楽しめる。入園無料。開園時間は午前9時~午後5時で、雨天時と年末年始のみ休園。駐車料金は乗用車300円など。佐賀市大和町梅野329の5。巨石パーク管理棟=0952(64)2818。

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