希少大豆を嘉麻の特産品に 企業・農家・豆腐店タッグ、生枝豆販売も

西日本新聞 筑豊版 長 美咲

 地方創生に取り組む市民出資の株式会社「かま」(嘉麻市)が、全国的にも栽培例が少ない大豆「キヨミドリ」を栽培し、地元の特産品にする企画を進めている。同社では地元農産物の直売サイトを立ち上げ、キヨミドリ生枝豆の予約販売を開始した。「かま」の有田栄公社長(48)は「市の特産品に育て、農家が潤うことで地域の未来につなげたい」と意気込む。

 キヨミドリは、農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター(熊本県)が2002年に開発した品種で、他の品種より甘みが強いことが特徴の希少種。九州などの温暖な地域が栽培に適しているとされる。

 企画は今年2月、有田社長が、豆腐を扱う嘉麻市「森政食品」5代目の串間良徳さん(35)と飯塚市の「嘉穂食品」3代目、濱吉徳社長(33)から相談を受けたことがきっかけだった。機械化による大量生産が主流になる中、専門店ならではの手作りの商品に関心を持ってもらおうと、地元で栽培できるキヨミドリで豆腐を作ることを発案。農業ビジネスにも取り組んでいた「かま」に、栽培者探しを頼った。

 「地元で頑張る若い2人を応援したい」。有田社長は、地元との連携を前提にした2人の取り組みが、農家の活力につながる可能性があると賛同。栽培に挑戦してくれる農家を探したところ、過去の事業で親交があり、コメや大豆を手掛ける辻田光之さん(62)=嘉麻市=が協力を買って出た。

 栽培例が少ないだけに、辻田さんは県普及指導センターや種苗業者の採種場などに足を運び情報を収集。長雨の影響で当初より1カ月遅れの8月上旬に市内の畑に種をまき、試行錯誤しながら栽培に取り組んでいる。

 キヨミドリの生枝豆は市農産物の産直サイト「かまチョク」で500箱販売する。とれたてのおいしさを味わってもらうため、収穫日に根や枝が付いた状態で発送するという。

 有田社長は「農家を元気にしないと嘉麻市が活性化しない。キヨミドリを特産品として売り出すことで、農業を続ける人を増やしたい」と話す。キヨミドリの枝豆収穫は10月中旬を予定。11月に大豆として収穫し、来春には豆腐が完成する見通し。生枝豆は1箱500グラムで2千円(税抜き)。予約は先着順で、受付は収穫前日まで。かまチョク=https://kamashishi.com/

 (長美咲)

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