基準地価3年ぶり下落 コロナ影響で先行き不透明

西日本新聞 一面 鶴 加寿子

 国土交通省は29日、7月1日時点の都道府県地価(基準地価)を発表した。全国の全用途平均は前年比マイナス0・6%と、3年ぶりに下落。下落地点数の割合は60・1%で2年ぶりに半数を超えた。地方圏では福岡、札幌、仙台、広島の主要4市が上昇を維持したものの上昇幅は縮小し、その他の地域では下落幅が拡大した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の停滞で、これまでの地価の回復基調が変調しており、先行きの不透明感が強まっている。

 感染拡大に伴う外出自粛や訪日外国人旅行客(インバウンド)の減少により、これまで地価上昇をけん引してきたホテルや商業施設の需要が落ち込み、全国的に反落基調となった。全国平均の商業地はマイナス0・3%と5年ぶりに下落し、住宅地はマイナス0・7%と下落幅が拡大した。

 コロナの影響は地域差があり、オフィス需要が旺盛な東京圏や大阪圏は全用途平均で上昇を維持。福岡など主要4市も商業地6・1%、住宅地3・6%と上昇した。福岡市の再開発促進事業「天神ビッグバン」や「博多コネクティッド」、北海道新幹線札幌延伸に向けた札幌市の再開発計画などへの期待感が、影響を和らげたとみられる。

 主要4市を除く地方圏は商業地、住宅地ともマイナス1・0%。東京、大阪、名古屋の三大都市圏の商業地はプラス0・7%だが、上昇幅は縮小。住宅地はマイナス0・3%で7年ぶりに下落した。

 都道府県別では、商業地が36都道府県、住宅地は42道府県で下落した。商業地で上昇したのは福岡、熊本など10都府県で、住宅地の上昇は福岡、大分など5都県だけだった。

 地点別の上昇率は、観光客の増加でホテルの建設ラッシュとなっている沖縄県・宮古島が商業地38・9%、住宅地37・3%でともに全国1位。最大の下落率は、商業地では岐阜県の奥飛騨温泉郷平湯で9・3%、住宅地は東京都日野市の18・4%だった。

 最高価格は15年連続で東京都中央区銀座2丁目の「明治屋銀座ビル」。1平方メートル当たり4100万円で、9年ぶりに価格が落ちた。 (鶴加寿子)

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