ダム治水の限界を明確に 球磨川流域被災者の会検証委に要望

西日本新聞 熊本版 古川 努

 7月豪雨の被災者らでつくる「7・4球磨川流域豪雨被災者の会」が1日、県庁を訪れ、豪雨災害の検証委員会でダムによる治水の限界を明確にするよう申し入れた。共同代表の鳥飼香代子・熊本大名誉教授(70)=人吉市九日町=は「最悪の想定が明確にならないと、住み続けていいのか判断できない」と訴えた。

 国と県、流域市町村でつくる検証委は8月、12年前に蒲島郁夫知事が「白紙撤回」した川辺川ダムが仮にあった場合の効果を提示。今月6日の第2回会合では、さらに詳しいダムの被害軽減効果が示される見通し。一方、被災者の会が求めるのは、ダムの限界やデメリットの開示だ。

 鳥飼さんは「治水策が定まらないと、日常生活やなりわいの復活に向かえない」と被災者が抱えるジレンマを代弁。球磨川本流の県営市房ダム(水上村)や、効果を検証中の川辺川ダムについて「緊急放流の被害想定を分かりやすく説明することが、再生の第一歩」と強調した。

 同行した球磨村渡の市花由紀子さん(50)は「私たちの体験を治水策に生かしてほしい」。人吉市下青井町の吉岡弘晴さん(84)は被災した国宝・青井阿蘇神社前の池で咲いたハスの花に触れ、「ハスに負けないよう、街をよみがえらせたい」と訴えた。県側は「責任持って知事に伝える」と応じた。 (古川努)

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