三浦春馬さん「会ってみたい職人がいる」 愛したチャンポンの音色

西日本新聞 社会面 今井 知可子

 博多三大祭りの筥崎宮放生会(福岡市東区)で、土産物として知られるガラス細工「チャンポン」。俳優の三浦春馬さんは4年前、チャンポン職人の國井洋二さんを取材していた。全国の職人を訪ね、話を聞いた本「日本製」(ワニブックス)には、各地の文化や伝統の継承を願う三浦さんの思いがつづられている。

 「僕、会ってみたい職人のおじいさんがいるんです」。國井さんへの取材は、三浦さんの一言で始まったという。全国の伝統文化や職人を調べるため、インターネットで検索。チャンポンの画像を見て、「一瞬で心を持って行かれてしまった」。

 ガラス管の先端を膨らませたチャンポン。管から息を吹き込むと、「ペコン」「パッカン」と一つ一つ違う音がする。國井さんからは1万分の5ミリ単位の厚みで音が変わると聞いた。「それぞれが奏でる個性のある音に感動しています」。実際に吹いてみたときの驚きをこう表現した。

 江戸後期に放生会で売り出され、大正時代にいったん姿を消して1971年に復元されたチャンポン。國井さんは昨年亡くなり、職人はいなくなった。今年の放生会はチャンポンの販売を休止した。筥崎宮は放生会名物の火を消すまいと、國井さんの後を継ぐ職人を探している。

 三浦さんは生前、取材後記にこう記している。「僕が國井さんの年齢を迎えるころにも日本のどこかで博多ちゃんぽんの愛らしい音が鳴り響いていることを切に願います」 (今井知可子)

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