早朝に目覚めてしまう まずは正しい睡眠習慣づくりを

西日本新聞 医療面

 睡眠が浅く、早朝に一度、起きてしまいます。日中の疲労感や眠気にも悩んでいます。原因や改善法を教えてください。 (福岡県、20代女性)

飯塚病院 心療内科部長 木附康さん

 睡眠障害では、何が原因かを推察することが大切です。早く目が覚めてしまう症状を「早朝覚醒」といいますが、若い人の場合、考えられる主な原因は次の三つです。

 一つ目は抑うつです。抑うつ状態だと、なかなか寝付けない「入眠障害」よりも早朝覚醒が起きやすいという特徴があります。その場合、いつ頃から症状があり、その頃に環境の変化や親族の不幸など心理的に負担となる出来事がなかったか、話を聞いてきっかけを探ります。日中に疲れを感じるのは、気力の低下が関係している可能性もあります。休息できる環境づくりが治療の第一歩です。

 二つ目はアルコールの摂取です。お酒を飲むと寝付きは良くなりますが、睡眠は浅くなり途中で目覚めやすくなります。よく「少量なら良いのでは」と聞かれますが、科学的根拠はありません。良い睡眠にはお酒を飲まないことが最善。アルコールがないと眠れないという人は、量が増えてアルコール依存症になる恐れがあります。睡眠薬を飲むことも選択肢の一つです。

 三つ目です。いびきや急激な体重増加がある場合は睡眠時無呼吸症候群(SAS)が疑われます。専門的な検査が必要になります。

 これら三つはあくまで代表的な例で、他にもさまざまな原因があります。正確な診断に基づき治療を進めるために、多角的なアプローチが可能な「総合診療科」の受診をお勧めします。

 睡眠は習慣です。20~30代であれば毎日7時間から7時間半の睡眠時間を確保するよう心掛けてください。ちなみに、「午後10時~午前2時は睡眠のゴールデンタイム」などとよく聞きますが、こちらも根拠はありません。まずは自分に合ったタイミングで就寝し、正しい睡眠のリズムをつくってください。

 それでも改善されなければ、すぐに医師に相談してください。早朝覚醒が慢性化すると、自律神経系の乱れから生活習慣病になるリスクが高まります。治療しようとしても、いつ、何に起因して発症したか特定が難しくなります。さらに原因を特定して正しい治療をしても、症状が残り続ける恐れもあります。睡眠に関する症状は、どんな小さなものでも自覚したら早めに受診しましょう。 (福岡県飯塚市)

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