夜間の迷惑行為も…相次ぐマナー違反、キャンプ場苦悩

西日本新聞 佐賀版 津留 恒星

コロナ禍で未経験者増加

 新型コロナウイルスの影響で気軽に楽しめるアウトドアの人気が高まる中、佐賀県唐津市のキャンプ場や釣り場でマナー違反が相次いでいる。利用者が集中してスタッフが対応に苦慮したり、未経験者が増えたりしたことが背景にある。どうすれば被害を防げるか、関係者は頭を悩ませている。

 「地面にかなり近い位置でたき火したのだろう。炭もここに捨てて…」

 今月1日、唐津市鎮西町の波戸岬キャンプ場。管理責任者の加納達也さん(38)は場内の芝生で新たに発見した焦げ跡を見てため息を漏らした。たき火台を使わずに薪を燃やした場合などにみられる跡で、9月の4連休だけで少なくとも4カ所増えたという。

 同キャンプ場では、来場者に注意事項を記したチラシを配布し、スタッフが適度に見回りをして注意喚起に努めている。しかし、7~9月は各月の来場者数が昨年を上回る盛況ぶりで、スタッフの目が十分に行き届かない日も。連休中は満員にもかかわらず予約の電話が殺到し、朝からその対応に追われた。

 禁止場所での花火や炭の誤った処分方法、夜間の迷惑行為などが目立ち、利用者から苦情が寄せられることが多々ある。「キャンプ初心者ならではのミスが増えた印象。ある程度は仕方ない」と加納さん。ただ、中には自己中心的な人もいる。開放感のある空間で心身をリフレッシュしてほしいとの思いから「注意し過ぎないようにしている」が、一方で違反が絶えない現状に気をもんでいる。

 釣り場として人気の漁港でも影響が出ている。同市呼子町の加部島では春頃から県内外の釣り客が増え始め、船などへの被害が頻発。4月に感染防止目的で入場を一時規制するロープを張った漁港は、漁師たちの強い要望もあり、5月の規制解除後も船に近い一部エリアにフェンスを設け継続的に立ち入り禁止とした。

 佐賀玄海漁協加部島支所によると、魚をおびき寄せるために海にまく餌が船体を汚したり、係留ロープに引っかかった釣り針で漁師がけがをしたりした。支所担当者は「漁師から禁止エリアの拡大など、さらなる対応措置を求める声が上がっている」と明かす。

 夏を過ぎた今も釣り客は多く、最近でも船のエンジン部分に釣り糸とルアーが絡まっていたケースがあったという。船が被害を受けた男性漁師(61)は「場合によっては船が故障し漁に出られなくなる恐れもある。そうなれば生活にも直結する。漁業者が困っている現状を把握し、モラルを持って行動してほしい」と訴えた。

 (津留恒星)

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