離島の保戸島診療所でオンライン診療導入 大分・津久見市

西日本新聞 大分・日田玖珠版 稲田 二郎

 大分県津久見市は、離島の保戸島に唯一ある保戸島診療所にオンライン診療システムを導入し、10月から運用を始めた。新型コロナウイルスが市内で流行した場合などに、津久見中央病院とテレビ会議アプリ「Zoom(ズーム)」で結び、病院側の医師が診断する。市によると、オンライン診療システムの導入は県内初。

 保戸島は津久見港の東約14キロにある周囲4キロの島で、人口は371世帯649人。診療所は市の指定管理者として市医師会が運営し、同病院非常勤医師の大村一郎医師(73)が週4日、島に渡って診察している。

 高齢化率73・5%の島では、新型コロナウイルスへの不安を抱く高齢者は多い。市は感染拡大をにらみ、島内でも診療が受けられるよう導入した。台風や荒天時にフェリーが運休した場合にも活用でき、システム整備費は約150万円。診療は診察日限定。

 9月30日に診療所であった見学会には住民5人が参加。大村医師と画面越しにやりとりした。参加者が口を開け、大村医師が遠隔で口内を見られるかなどを確認。遠隔診療は患者のそばに看護師の立ち会いが必要で、血圧や体温計測、尿検査などの補助行為は、医師が看護師に指示する。

 参加した代表区長(67)は「みんな新型コロナが心配で、病院と買い物以外では島から出ないようにしている。こんなシステムがあれば安心できる」と笑顔を見せた。

 大村医師は「医者がいない不安感で具合が悪くなる人もおり、対面で話が聞けるのは有効」と語った。

 オンライン診療は全国で広がっているが、診療は直接対面が原則で、遠隔診療は特例的、臨時的な取り扱い。このため保戸島診療所に医師が不在時は調剤できず、遠隔診療後に薬を船で配送するなどして対応する。

 (稲田二郎)

大分県の天気予報

PR

大分 アクセスランキング

PR

注目のテーマ