「奇跡起こしてつかんだ」悲願の初優勝 筑穂ヤングファイターズ

西日本新聞 筑豊版 坂本 公司

 福岡県飯塚市筑穂地区の小学生たちでつくる野球チーム「筑穂ヤングファイターズ」が9月に開かれた「高円宮賜杯第40回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント」県大会で初優勝した。新型コロナウイルスの影響で全国大会は行われなかったが、創部50年の節目を飾る偉業に選手たちは喜んでいる。悲願の頂点は、大逆転や延長戦での競り勝ちといった「奇跡を起こしてつかんだ」(津野茂登監督)ものだった。

 小学生の軟式野球約1万2千チームにとっての「甲子園」として、憧れの舞台となっている同大会。今年は新潟県で8月に開かれる予定だったが、コロナ感染拡大防止のため中止に。主に6年生にとっての晴れ舞台として9月5~22日、県大会が北九州市で行われた。

 県内8地区から地区大会を勝ち抜いた16チームが出場し、トーナメントで競った。ヤングファイターズは2戦目の準々決勝でピンチに陥った。六回終了時点で0-5という厳しい展開。だが最終回の七回表、2者連続の本塁打などで一挙9点を取り逆転。9-5で勝ち抜いた。

 決勝は高良内レッドタイガース(久留米市)との対戦。0-0のまま七回が終了し、無死一、二塁から始まるタイブレークに突入。八回は両チームともに得点できず、迎えた九回表、大久保有翔さん(12)=大分小6年=が右中間に落とす2点適時打で均衡を破った。1年時から所属するチームへ恩返しの一打。「これで勝てるんじゃないかと思えてうれしかった」。九回裏は相手の猛攻をしのぎ、3-2で辛くも勝利した。

 初優勝の快挙に主将の内山晟也さん(12)=上穂波小6年=は「先輩もできなかったことだからすごい」と喜ぶ。「同級生とはたまに学校でけんかもするけど、球場ではチームワークがいいです」とチーム自慢も付け加えた。

 飯塚市長尾の筑穂グラウンドを拠点に週3~4日練習や試合を行うヤングファイターズは、主に筑穂地区の小学1~6年生34人が所属。平日は監督ら5人程度、土日にはチームOBらも加わり10人以上の大人たちが指導する。地域ぐるみで子どもの成長を後押しする雰囲気が特長だ。

 コーチ時代を含め20年以上指導に携わる津野監督(66)は「指導のモットーは何より愛情。子どもの能力のすごさにいつも学ばせてもらっている」と話す。チーム代表の植木宣博さん(51)は「今後も『県代表チーム』の名に恥じぬよう精進していきたい」と、さらなる飛躍への意気込みを見せた。 (坂本公司)

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