16年前、青い正義感に燃えて…

 16年前、青い正義感に燃えていた新米記者の私には、想像もできない遠い未来だった。一つは、ベテラン記者が書く当欄「デスク日記」に自分が執筆するようになること。もう一つは、紙の新聞の急速な読者離れ。

 前者がこうして実現したのは私が年を取ったからだが、後者は単純には語れない。とはいえ、突き詰めれば、紙の新聞が「おもしろい」と思ってもらえなくなっているということなのだろう。

 国内外の経済や政治、虐げられている人々の怒り、悲しみ、アスリートの挑戦、挫折…。新聞紙にはさまざまな情報がパッケージ化されて載っている。でも、読まれなければただの紙。読者の目に留まり、手に取ってもらい、何かしら琴線に触れる紙面を作りたい。プロならば当然だが、今はそんな使命感で仕事に取り組んでいるつもりだ。その思いがなければ、読者との距離は遠くなるばかりだと戒めながら。 (田篭良太)

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