移住者の不満は?交流会で聞いた“本音” 大分県内1位人気の日田

西日本新聞 大分・日田玖珠版 中山 雄介

 大分県日田市は県外からの移住者数が県内自治体で4年連続1位と人気だ。それでも実際に移住してみると「ここが気になる」「やや不満だ」といった声もあるのでは? 9日夜、市が主催する移住者交流会が市内の飲食店で開かれ、移住3年以内の男女約50人が集まった。ほろ酔い気分で本音が聞けるのではと思い、のぞいてみた。

 沖縄本島の浦添市から移住し、中津江村で暮らす鷹野恵祐さん(30)は「日田の暑さは質が違う」と驚きを隠さない。今夏も何度も全国ニュースとなった日田市の最高気温。海風のない盆地の暑さに閉口しているようだ。無性に海が恋しくなる時は、別府湾まで車を走らせるという。鹿児島県の離島、沖永良部島から大山町に移住した定栄政隆さん(32)夫婦も「山の奥にまた山がある」と、自然環境の一変になかなか慣れないらしい。

 「娯楽施設が少なすぎる」とぼやくのは30代男性。大型ショッピングモールや劇場がないため、休日は福岡市に出掛けることが多いという。交通アクセスのいい福岡市へ足を延ばすのは移住者だけでなく、日田市内の若者の共通点かも。

 地元の人たちとの気さくな付き合いといった良い点を挙げる人も多かった。「近くに山や川があり、子どもをのびのびと育てられる」と話すのは、青森市から1年半前に移住した矢幡舞さん(33)。保育園に通う長男一樹ちゃん(4)が「しちょる」などと方言を使うようになり「ちょっとずつ染まってます」と笑顔を見せた。やはり自然と人の良さが人気の背景にあるのは間違いない。

 まちづくりに早くも取り組んでいる人もいた。都内から移住し「(観光地の)豆田町の夜は元気がない」と感じていた永田恵嗣さん(65)。飲食店経営の経験はないものの、豆田町にカフェバーを開店させた。「せっかく移住してきたのだから地元に溶け込み、夜の明かりになるような店にしたい」と張り切っている。

 移住者の増加は、日田の活性化にも欠かせない。市ひた暮らし推進室長の佐藤野里子さん(56)は「ショッピングモールはなくとも新鮮な野菜は道の駅に満載。そんな暮らしの楽しみが見つけられるようにサポートしていきたい」と話す。

 どこまで本音が聞けたか分からないが、初めは戸惑いを感じた人もいつか、日田を愛する「日田人」になってほしいと願っている。 (中山雄介)

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